約30年前に三栄無線という秋葉原の店でキット購入した6V6シングルアンプキットを実家から持ってきた。
通電して音をだしてみたところ色々問題があったのでリメイクすることにした。
一番の問題点はボリュームを回すとガリガリノイズが乗ることいわゆるガリオームというやつだ。
元々右と左別々に音量が変えられる仕様なのだがイチイチ面倒なので一つのつまみで同時に変えられるように変更する。
ボリューム抵抗を2連のものにして
元々の穴をひとつ隠すw
これでガリオーム問題は解決
次は各端子類のリニューアル
先ず電源コードだが元は電源コードが筐体から直に生えているチープな仕様
なので電源コードをプラグ化してみる。
コードが出ていた穴をリーマーでゴリゴリ広げて・・・
コネクタを取り付ける
これでチープ感は軽減
もうひとつチープな部分があって、それはここ スピーカー端子
30年放置していたので接点も不安なのでバナナ端子対応のものに交換する。
元の長方形穴に3個、新規丸穴1個と分けたので多少アンバランス・・・w
アンプを置きたい棚に高さがないので元のダルマ菅タイプの真空管を背の低いGT菅に交換した
【ダルマ菅6V6】
【GT菅6V6】
これで高さも低くなり棚に収まるので当面の運用はできるようになった。
しかし音を聞くと高音がキンキンしてて歪っぽい なんか聴き疲れする音なのだ。
これはよろしくないので回路にも手を入れることにした
音質にそこそこ影響するパーツとして出力トランスがある。
オリジナルの仕様は今となっては不明だが今は安くて性能の良い部品があるのでそれも交換してみる。
上の黒い3つが左からチョークコイル、左用出力トランス、右用出力トランス 下が交換用の出力トランス
交換するとこんな感じ、
正直音の違いは良くわからなかったがやった感はある(爆
相変わらず歪っぽいし高音キンキンは変わらず・・・
とりあえず現状の回路構成をしらべようとネットをしらべると当時の回路図と実体配線図を持っている方がいて公開して頂いたw
回路図と実体配線図と実際の配線をにらめっこしてあることに気づいた。
なんと出力トランスの2次側から初段の12AX7に負帰還をかける配線があるのだが・・・
それが無かった!
オリジナル回路図にはヘッドフォン端子が付いていたのだが自分はそれが不要だから直接スピーカー端子に接続変更したのだが、その際に前記の回路配線が抜けてしまったのだ。
作って30年後に判明する真実・・・(爆
当時は回路図構成もあまり理解せず(できず)プラモデル感覚で作ったので・・・
音を聞いてすぐおかしいと気づけなんだ・・・w
適正に接続したら嘘のように改善した
ついでに6V6のようなビーム管の回路としてバリエーションがあるのでダイレクトに回路構成を変えられるようにスイッチを追加した。
一方がオリジナル回路のまま、もう一方が3極管接続というものでジャズ、ロック、クラシックなどソースによって好きに選べるようにした。
音源は今やCDも置くスペースがないのでBluetoothレシーバーを接続するだけ
スマホのSpotifyをBluetoothで飛ばして接続して聴くという超シンプル構成
多分加齢した自分の耳では圧縮音源もハイレゾ音源も区別がつかないので問題なしw
真空管アンプの出力は非力だ、3結接続で使うと1Wちょいくらい。
それでも小型の低能率のスピーカーを十分鳴らせる(狭い部屋なら)。
見た目と機能、性能はまぁ満足している。
世の中アナログレコードが復権しているようだ。
特にアメリカではアナログレコードが1987年以来初めて CD の売上を上回ったそうだ。
自分はアナログレコードをカセットテープに落として聴いてきた世代なので今のSpotify環境は快適だ。
今の人はアナログ時代の手間に尊さを感じるようだが・・・
いまさらアナログには戻れない。
ただぼんやり光る真空管のノスタルジーは良いものである。